蒼月の章における「没データ」を考察してみる

こんにちは、Spica(@spicaundrei)です。
Peingで質問箱もやってます。

質問箱で没データに関する投稿をいただいたので、こういった記事も書いてみようと思います。

没データ?何それ?という方は「風花雪月 没シナリオ」とかで検索してみて下さい。Hitするはずです。

私が知っていること

・ディミトリがロドリグを殺害したらしい。
・フェリクスとアネットが蒼月EP18で敵軍ユニットとして参戦する。
・フェリクスが裏切ったのはディミトリを斬るため。アネットは人質になった家族(母=ギルベルトの妻)を守るため。
・↑の参戦マップは「王都奪還戦」と同一だと思われる。敵将はコルネリア。

没データの存在は以前から知っていたのですが、隈なく調べたわけではないので知識漏れがあるかもしれません。あらかじめご了承ください。

なぜ没になったのか?

2人がコルネリア側に付くという展開は衝撃的で「マジ?」と思いましたが、開発サイドは本気で搭載する気だったようです。

・敵兵フェリクス&アネットのユニット詳細が確認できる
・戦闘会話もしっかり用意されてる(フェリクス⇆幼馴染たち、アネット⇆メルセデス,ギルベルトなど)
・この戦闘会話もフルボイスだった(日本語,英語問わず)

少なくともボイス収録をした時点では、実際にルートの1つとして使われる予定だったはず。

何らかのアクシデントor反対意見があった結果、没データになったということでしょうか。

ここからはその「没になった理由」を考えてみます。

①開発が「ディミトリのヘイトUP」を危惧した

フェリクスが離反した理由は、ディミトリがロドリグを殺害したから…と聞いています。この裏切りに関しては妥当でしょう。

(製品版で)フェリクスはディミトリにキツく当たっていますが、心の中では「ディミトリが正気に戻ってくれること」を望んでいるはずです。父ロドリグに対しても批判的な対応が目立つものの、本気で嫌悪している……というレベルではないように思います。

であれば、実父が殺害された時点でディミトリに見切りを付け、彼への報復を望むようになるのは分かります。

ディミトリがロドリグを殺害した場合、ユーザーから彼へのイメージはどうなるでしょうか。おそらく評価ダダ下がりでしょう。

 

蒼月の章を普通にプレイしていると、シナリオ前半でディミトリへの違和感を抱くはずです。

・ランドルフに対する度を越した暴力(先生により未遂に終わる)
・王都へ行くべき!という主張に耳を貸さない
・「敵を殺すこと=弔い」への異常な執着

ディミトリは(一応)メインキャラの1人であり、他の一般ユニットよりも人気があると思われるキャラです。

そのメインキャラが猛烈なヘイトを集めるようなストーリーにしてしまうのは、ちょっと危ないのでは…と開発は考えたのかもしれません。

②終着点を考えてなかった

この裏切りルートに進んだ場合でも、その後の流れは製品版と同じもの(=帝都決戦やってED)になるのでしょうか?

だとすれば、相当な違和感を覚えます。

製品版だとロドリグは自分の意思で死んだ(ディミトリを庇った)わけですが、彼によって殺されたのであればその後の雰囲気は大きく変わってきます。

ロドリグという忠臣を殺しておきながら、コルネリア撃破後に「王都の人々は皆、王子の帰還を待っていた」イベントに持っていくのは……どうなのだろう?

(私が蒼月の章とディミトリに偏見を持っているのも否定できませんが、従来通りのシナリオ展開にするのは抵抗がある)

この没ルートで行くのであれば、専用の結末を用意するべき。しかし「しっくり来るシナリオ」を作ることができず、やむ無く没シナリオ……というのが②です。

③アネット外伝との整合性がとれない

アネットは「母親が人質に取られたとかでコルネリア側へついた」ことになっていると思います。

この展開についてですが、アネット外伝でのやり取りと内容が噛み合いません。

外伝クリア時、ドミニク男爵がギルベルトに「細君のことは心配するな」的な発言をしているので、↑の理由でアネットが離反することはなくなるはずです。

(男爵に漢気発言をさせておいて、「家族を守れなかったすまぬ…」というのはあまりに可哀想ではないでしょうか)

 

しかし、もし「外伝消化がアネット残留フラグになっている」のなら頷けます。ドゥドゥーみたいに。

フェリクスと異なり、アネットはロドリグ事件との関連が薄いです。アネットが離脱するには彼女ならではのイベントが必要で、そのための条件に外伝を活用するならアリでしょう。

また、没データ上ではアネットが「打ち砕くもの」を装備しており、やはり外伝クリアをフラグとして用いる予定だったのかもしれません。

世界観的にも「コルネリア軍がドミニク家から英雄の遺産を奪い取り、アネットに持たせた」という理屈が通ります。

④あまりにも鬱展開なのでやめた

外伝クリア有無によってはドゥドゥーが死亡、グロンダーズ平原でロドリグが死亡、そしてこの没データではフェリクスとアネットが離脱し王都で敗死……と、鬱要素が続きます。

人を選ぶシナリオになるだろうし、批判もすごそう。

それだったら、従来の蒼月ルートに絞った方が安全だろう……と考えたのかもしれません。

⑤開発サイド外から反対意見があった

開発チーム内では「このシナリオいいね」とやる気満々でボイスも収録したけど、外部関係者から反対意見があったのでやむ無くカットした……という線。

外部関係者って具体的に何なの?と聞かれても、いやまぁ……わかりません、としか言えないですけれど。

そのほか考えてみたこと

「カットされた理由は何か?」以外に、没データに関して思ったこと。

①シルヴァンとイングリットは離脱しないのか

フェリクス含め3人は幼馴染という関係ですが、「実父を殺されてしまったフェリクス」と他2人では立ち位置に相当な違いが生じます。

おそらくシルヴァン&イングリットからしてみれば、

「ロドリグ殿を殺害した殿下の行動は受け入れられないけど、だからと言ってコルネリア側へ付くのは論外。先生もいるわけだし、殿下と共に戦い続けるべき」

ってことなのでしょう。

もしディミトリに心底呆れたのであれば「この軍を出て実家へ戻ります」という行動も取れたかもしれない。しかしその展開はゲームシステム的にめんどくさいですね、きっと。笑

②ギルベルトはなぜ自軍に残ってるのか

敵兵アネット⇆ギルベルトの戦闘会話が確認されているので、ギルベルトはディミトリ軍に残っていることになります。

この没シナリオ、ギルベルト自身にとっては相当な鬱展開かも(紅花でアネットと戦う以上の鬱っぷりかもしれません)。

ギルベルトが自軍に残っているのは、彼がやはり「ブレーダッド家の騎士だから」の一点。妻や娘よりも、殿下を近くで守るべきだと考えたのでしょう。

③フレーチェはどこに行ったのか

蒼月を初見でプレイしているとき、唐突にやってきたフレーチェ(ランドルフの妹、蒼月の章では「村娘」)には妙な違和感を覚えたものです。

「え、フレーチェが殿下刺すの?」と。

大修道院に合流するまでの流れもそうだし、グロンダーズ平原での登場もちょっと変。さらにロドリグほどの強者が「村娘の一突き」であっさり死んでしまうのも……それってどうなんだろう?

(まぁロドリグはフェリクス外伝で低耐久っぷりを露呈してるので、仕方ないのかもしれませんが)

 

この蒼月フレーチェは、ロドリグ殺害事件の代替として採用されたのかもしれません。

フレーチェが登場する直前、ディミトリはロドリグに「お前たちは先に戻っていろ」と命令しており、単身で帝国軍を追跡する気だったようです。

おそらくロドリグは是が非でも止めようとするでしょう。その際に勢いでロドリグを殺してしまった……というのが没データでの流れ(予想)。

あるいはディミトリ&ロドリグが揉め出したタイミングで主人公の行動に選択肢を用意し、黒鷲EP11のように分岐を促すつもりだったのでしょうか。(「ディミトリを止める」「止めない」みたいな選択肢にして)

それにしても改めて思いますが、ロドリグは聖人ですね。

FE風花雪月王都奪還戦ルナティック
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